2009年09月22日

ミリエール氏レッスン受講してきました

今思い出しても夢のようなひと時でした。私のレッスンの前の方の聴講もできたことも貴重な体験となりました。今から書くことは多分に私の主観が入っているため、誤解している部分もあろうかと思いますがもしそう感じた方々も、アマチュアトロンボーン吹きの戯言と思って聞き流していただければ幸いです。

まず感じたのが、ミリエール氏の出す音の明るさ、輝かしさでした。氏に限らず、スローカー氏やマイナーズ東京チーム各氏をはじめとしたプロ奏者に共通しているのが、間近で聴くととても明るく輝かしい音色がすることです。その音色が大オーケストラの中でホール全体に響き渡るときに、非常に深く柔らかいものに変わるということを改めて実感しました。

レッスンで最も重要視されていたのは、タンギングをする際にも息の流れを止めないようにスムーズに流していくことと、音程の間隔でした。この2点がうまくいっていないときは私も含めすべての受講者が演奏を止められていたように思います。また、その2点がうまくいっている時には、音の響きもこもった暗いものから明るく輝かしいものになっていたように思います。また、とても少ない息で鳴るポイントを探すようにも言われました。たくさん息を使っても音は出ない、むしろ最小限の息で鳴らすことが重要であるということでした。

もう一つ印象に残っているのが、エチュードも含め、楽曲を演奏する場合には、必ず語るように吹かないといけない。フレーズの方向を常に意識しながらどんな表現をすべきか考えながら吹かなければならないということを言われました。これは私に直接言われたことなのですが、楽譜を全部完璧に吹こうとしすぎている。できなかったときにイライラしているように思える。楽譜に書いていないことも表現する必要があるというようなことを言われ、完全に自分の内面を見透かされているという思いがしました。

今回のレッスンに対しかなり気合が入っていたのは事実ですし、レッスンのために準備した、サン=サーンスの「カヴァティーナ」という曲にしても、息子のために(という名目で)設置した防音室を最低2週間はほぼ毎日使用してさらいこむ(30分ほどではありますが)ような普段の自分(元来練習嫌いかつグータラです)では考えられない練習量でした。そんな中で自分が見落としていたものをいとも簡単に拾い上げて提示していただき、もう一度音楽に正面から向き合わせていただいたミリエール氏に本当に感謝しなければいけないと思いました。アマチュアにありがちな腕自慢、知識自慢等をやんわりといさめられたようなそんな思いがしました。

もちろん提示されるフレージング、ダイナミクス、テンポの変化等は本当に素晴らしく、魅力あふれるものでしたが、自分できちんと再現できたかははなはだ疑問なところでした。もっとも同行させて聴講していた息子に聞いてみたところ、注意される前と後の違いは明らかに分かったということであったので、子供の耳にもわかるくらいの絶大な効果があったということでしょう。

明日はミリエール氏のリサイタルを聴きに再び息子と出かけます。今から非常に楽しみです。


同じカテゴリー(トロンボーン)の記事画像
飛び入り出演
同じカテゴリー(トロンボーン)の記事
 こんなページを見つけました (2011-06-13 22:29)
 佐賀交響楽団第33回定期演奏会感想 (2010-02-28 00:40)
 アンコン終了&演奏会トラ (2010-02-17 12:38)
 アルトトロンボーン借用中 (2010-01-17 02:12)
 ジル・ミリエール トロンボーン リサイタル (2009-09-23 17:58)
 ジル・ミリエール氏来福 (2009-09-03 20:25)

Posted by ぼんとろ愛好家 at 22:28│Comments(2)トロンボーン
この記事へのコメント
目から鱗でしたね


素晴らしい出会いってありますよね


明日も 実り多い1日でありますように…
Posted by うさたろう at 2009年09月22日 22:32
>うさたろう様
コメントありがとうございます。このような出会いを作って下さった方にも改めて感謝しないといけないと思いました。
Posted by ぼんとろ愛好家ぼんとろ愛好家 at 2009年09月23日 07:33
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。